映画やドラマの特撮は、人間の思い込みと、マジックを見たいと言う心理が合体して出来上がるエンターテイメントです。

舞台にはない特撮映画の楽しみ
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舞台にはない特撮映画の楽しみ

人間の思い込みを巧みに利用する特撮

人間心理で面白いのは、嘘だと分かっていても楽しめる所でしょう。というより嘘だと分かっているからこそ、映画やドラマを楽しんでいるのです。ドラマチックで衝撃的な映像を見て、それが現実にあったことなのかどうか分からなければ、却って人間は不信感や恐怖を覚えるものだからです。その意味で特撮やコンピューターによるCGは、エンターテインメントの最たるものと言えるでしょう。特に人の手で一つ一つ作られてきた特撮には、如何に本物らしく見せるかという作り手の工夫や技術と、受けて側の評価がぶつかり合うという、本来の舞台芸術の醍醐味が詰まっているのです。

実際は小さいのに、大きく見せるというマジックが特撮の大きな一つの特徴です。例えば海に浮かぶ模型の戦艦を本物らしく見せるには、戦艦の周りにある海の波を本物らしくすることが必要です。しかしこの作業は非常に難しいため、昔の映画やドラマは、すぐに模型の戦艦だと分かってしまうのです。しかし戦艦内部はスタジオで撮影しているにも拘わらず、映画やドラマの流れで、あたかも海の上にいるように感じてしまいます。これはストーリーを見ている観客の思い込みに基づくものです。特撮そのものは、その技術の良し悪しによって見破られても、観客の錯覚や思い込みによって、一つの作品として成り立つのが、特撮を使った映像作品なのです。

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